『スーパーバッド 童貞ウォーズ』

グレッグ・モットーラ監督『スーパーバッド 童貞ウォーズ』を観る。
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『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(2007年/アメリカ/113min)


おもしろかった。3人の童貞役(『スコピル』マイケル・セラ『キック・アス』レッド・ミストが出てるね)がイイ味出してるね。主人公のセスがええキャラやね。ちょっとした動きや姿勢がDTっぽいね。
話的には1日の話なんだけど、長く濃い1日やね。警官2人もいいキャラ(一人は本作の制作総指揮・脚本なんやね)やし、非DTだけど男子のバカな感じで大人になった感じで、主人公のDT3人の後の姿を投影してて、イイ先輩というか。DTの青臭い未成年と対等に話してくれる大人は良いし、張本人のDT的にもこういう大人は嬉しい存在やし、慕いたくなるよね。そのニュアンスも共感出来るな。
そして、DT同士の友情アリで中々グッとくるし、ラスト無言の視線で会話(嬉しい感情と、お互いのエールと、寂しさと、複雑な心境)するのがまた微妙な心情を表現してるね。こういう映画は安心して楽しめてええね。うん、おもろかった。


・『スーパーバッド 童貞ウォーズ』

・『スーパーバッド 童貞ウォーズ』Trailer(海外版)

『黒く濁る村』

カン・ウソク監督『黒く濁る村』を観る。
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『黒く濁る村』(2010年/韓国/161min)


うん、まぁおもろかったかな。ちょっと長い気もしつつ。
村と言う、よそ者を入れない歪んだコミュニティを形成してる、怖さのパターンやね。変態村というか。村人もみんな味ある顔しててコワイねぇ。現在と30年前の過去のシーンの老けさす特殊メイクの技術が凄いと思った。若い頃、ちょっとジジイ、大分ジジイと頭髪も顔のしわも凄いね。
設定的に20年間連絡とってなかった息子が急に父のことを調べ出したり、ちょっとおかしな部分もあったけど。秘密を結構引っ張るので観入ってしまって、これどう落とすんやろ?って思ったらそんなビックリする様な感じでもなかったな。と思ったら最後もう一捻りきたね。都会のスピード感ある韓国映画とはまた違って、独特のスピードやったかな。『ビー・デビル』も田舎の村(島)の話やったけど、あっちはもっちゃりしてたけど、こっちの方がまだ良かったかな。


・『黒く濁る村』

・『黒く濁る村』予告篇

『変態男』

ヴィンセント・ラノー監督『変態男』を観る。
『変態村』に続く”変態シリーズ”第2弾みたいやけど、凄いタイトルやね。

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『変態男』(2006年/ベルギー=フランス/103min)


『変態村』の成功で、ベルギー括りと言うことで似た様な邦題付けてシリーズっぽくして売るパターンやね。監督は別の人やし映画の雰囲気は、このおどろおどろしいパッケージとは全然違って、学生が撮ってvimeoにでも上げた様な画質で、えらい画面も明るくてどっちか言うたらコメディの様な色調というか。もっとコントラスト付けておどろおどろしくしてもいいのになと思いつつ。最後はコメディタッチ(トランクの中で読書したり、くつろいでるし)やし。とはいえ、画質以外はキッチリ作ってて、観ながら疑問に思うことも、上手いタイミングで小出しにしてきて、個人的に上手いリードのされ方やなと感じたかな。

物語も主役の男も、そんなに変態ではない。ま、言ってしまったら犯罪系の映画の犯人はみな変態なんやけどね。こんなハードル上がるタイトル付けられちゃっただけに、損してて可哀想な感じはあるけど。”変態親父”くらいな感じかなぁ。
車のトランクで監禁するアイデアは新鮮やったかもしれん。『変態村』を期待して観ると、これじゃない!ってなるけど、悪くはない感じかな。『変態ピエロ』は観てるし、こうなったら『変人村』も観なアカンね。

・『変態男』

『エッセンシャル・キリング』

イエジー・スコリモフスキ監督『エッセンシャル・キリング』を観る。
そう、『アンナと過ごした4日間』の監督だ。

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『エッセンシャル・キリング』
(2010年/ポーランド=ノルウェー=アイルランド=ハンガリー/83min)


ひたすら、ヴィンセント・ギャロがセリフもなく逃げまくるちゅう話やね。アフガニスタンの乾いた砂漠地帯から欧州の雪山と言った自然の中、BGMもなかったりあってもアンビエントな感じのだったりで、シンプルな話で魅せるね。けど、過酷な状況ながらギャロの不格好な逃げっぷりが妙に愛嬌があってクスッと(笑かそうとしてるのか?みたいな)させるね。そんなシンプルな話やな。

『エッセンシャル・キリング』
・『エッセンシャル・キリング』特報
・『エッセンシャル・キリング』Trailer

『アジョシ』

イ・ジョンボム監督『アジョシ』を観る。
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『アジョシ』(2010年/韓国/119min)


面白かった。韓国映画はやっぱ面白いね。これ系は日本は完全に負けてるね。ウォンビンの肉体もアクションも凄いね。ウォンビンが滅茶苦茶強いから安心して観れるというか。でも韓国映画は容赦しないので誰が死んで誰が助かるか分らないのが良いな。2階の窓から飛び降りるシーンで多分CGなんやろうけど、面白い撮り方してたね。1対複数の殺陣も凄かった。
子役のキム・セロンはイイ演技するなぁ。大きなったら美人になりそうやね。目がすわってて、ちょっと影がある感じというかクール・ビューティーな感じになりそうやね。末恐ろしい。あとは、ヤ○ザの人の脅し文句で”人体の不思議展に出すぞ!”なんてブラックなことも言うてたな。
いや〜、韓国映画はおもろいね。

・『アジョシ』
・『アジョシ』予告篇

『スーパー!』

ジェームズ・ガン監督『スーパー!』を観る。
チラシ2種類持っとったね。
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『スーパー!』(2010年/アメリカ/96min)


おもしろかった。結構生々しいというか、常人(特殊能力や、格闘能力のない人)がヒーローになろうとしたらこうなるはなって感じ。武器もレンチを始めとした鈍器だったり。それが段々エスカレートしてくんだけど。弱い部分も強い部分も現実な感じやね。『キック・アス』はまだヒーローになってく感じだけど、こっちは悲惨なことになってくパターンで容赦しないね。こっちの方がリアルな感じ。
オープニングのアニメーションもイイし、たまに出て来る妄想やイメージ映像も良かった。エレン・ページはそない美人じゃないけど、マスク映えする顔やね。
うん、おもろかった。

・『スーパー!』
・『スーパー!』Trailer

『ラ・ワン』

インド発のSF映画、アヌバウ・シンハー監督『ラ・ワン』ニコニコ動画のオンライン試写があったので観る。『ロボット』以降インド映画は新たな潮流を生んでますね。

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『ラ・ワン』(2011年/インド/156min)


初オンライン試写(公開前に流すの凄い時代になったもんやね)やったんやけど、ニコニコ動画なので、終始観てる人のコメントが流れるんやけど、中々新鮮でおもろいね。コメント的のも映画は好評価(ユーザー層的に面白くないと如実に否定的反応をしはる世界やけど、終了後のアンケートは90何%が満足してたし)やったし。コメントや反応は配給会社の関係者の人らもチェックしてはったと思うし、嬉しい反応やったんちゃうやろか。個人的にも面白かった。色んな映画のオマージュがてんこ盛りやったし。ちょいちょい下ネタや変なコメディ挟んでくるのもおもろかったし、ダンスはやっぱ凄いね。それプラス昨今のインドお金か買ったSFの合体が面白いし、新しいジャンル作ってるね。この流れは当分続きそやね。

・『ラ・ワン』
・『ラ・ワン』予告編 <試作版A:ストーリー重視ver.>
・『ラ・ワン』予告編 <試作版B:ダンス重視ver.>
・『ラ・ワン』予告編 <試作版C:ミックスver.>

『脇役物語』

緒方篤監督『脇役物語』を観る。
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『脇役物語』(2010年/日本/97min)


うん、おもろかった。海外のラブコメ(コメディよりの)っぽい雰囲気やなと思ったら、監督は緒方篤監督は海外を拠点にしてはる人で、スタッフも海外の人が入ってて、そういうラブコメっぽいベタを意識してやってるみたいなので意図通りやね。
益岡徹さんはもちろん存在は知ってたけど、改めて益岡徹さんという役者と意識したかもしれない。良い顔立ちだちだし良い役者さんやね。他のキャスト(プロデューサーやスタッフもちょいちょいカメオ出演してる。監督もおいしい役してるよ)もみんなイイ雰囲気の人ばっかりで雰囲気のイイ映画やったかな。そして、永作博美さんはやっぱ魅力的!!たまらん!

で、DVDで観たんだけど、監督の1人コメンタリーが入ってて、凄い早口で(多分原稿を用意してはったんやと思うけど)、映画の細かい設定や裏話を全部拾ってかはって真面目というか、こんなけのことやってることを分って!って感じだった。自分にも思い当たる部分だけど、全部で拾うより適度な方が、観る人にも余韻を与えるのかなと思ったり。何か監督のプレゼンを聞いてるみたいな感じやった。良かったんやけど。
あと、監督の短編作品『不老長寿』が付いてたけど、これも益岡徹さん主演で中々面白かった。意外な展開で。


・『脇役物語』
・『脇役物語』予告篇

『ホームカミング』

飯島敏宏監督『ホームカミング』を観る。
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『ホームカミング』(2010年/日本/105min)


まぁ、コメディ寄りの2時間ドラマみたいな感じかな。
登場人物のほとんどが還暦を迎えた人やお年寄りで、この規模の住宅街ではおかしいけどドラマやのでね。祭りのシーンも凄い長かったし。ターゲットマーケット自体が若者と言うよりは、同世代の人が観て楽しむ感じの人情喜劇かもしれないね。

・『ホームカミング』
・『ホームカミング』予告篇

『一万年、後….。』

沖島勲監督『一万年、後….。』を観る。
阿藤快さん初主演作品。
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『一万年、後….。』(2007年/日本/77min)


おもしろかった。一万年後の未来の話だけど、昭和の日本の様な一室で物語が展開していく。見た目は全然未来じゃないけど、言葉の端々で日本やアメリかがなくなっていたり、物の呼び名が変わってたり。いかにも未来ですよ的なサイバーチックなことをしてないのがまた不思議な世界観を生んでいるし、一万年前の男(阿藤快さん)と、未来の甥と姪との掛け合いが非常にイイ。BGMもほとんどなく、ほぼこの一室での物語なので、演劇を観てる様な実験的な見せ方がイヤらしさがなくて面白い。阿藤快さん味のあるイイ演技で、引き込まれるね。うん、おもしろかった。

・『一万年、後….。』
・『一万年、後….。』予告篇
・『一万年、後….。』舞台挨拶 1/2
・『一万年、後….。』舞台挨拶 2/2

『MOOSIC LAB 2012』京都みなみ会館・上映初日

京都みなみ会館の、『MOOSIC LAB 2012』
“京都・大阪・神戸♪ムージック・バトル・ロワイアル編”の初日舞台挨拶に行ってきた。

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『MOOSIC LAB 2012』

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この日は凄い登壇数やね。名和さんも気になるな。
『恋はパレードのように』は、 天野千尋監督、森下くるみさん(脚本)、
平賀さち枝
さん(音楽・出演)、清瀬やえこさん(出演)の舞台挨拶と、
平賀さち枝さんのミニライブ。

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(画像、MOOSIC LAB 2012 オフィシャル・ブログ より)

『MOOSIC LAB 2012』作品中唯一の女性監督作品。なので、 天野千尋監督始めとした女子女子した雰囲気。とにかく、平賀さち枝さんのキャラが良かったね↑この画像も。あれはファンになってまうなぁ。清瀬やえこさん(舞台挨拶で緊張するからやろか、呑んではったので)は妙に色っぽくてドキドキしてしまった。森下くるみさんは、着物かなぁ?と思ったらお洋服。生脚が眩しかった。観客も男子率高かった。

今回、『恋はパレードのように』『ムージック探偵 曲菊彦』を観る。
ともに2回目やけど、また初回と違った印象やったかもしれない。
『恋はパレードのように』は、女性監督って感じの女の子女の子したファンタジックな作品なんだけど、よく観ると怖さのある作品やね。あれは生きているのか亡くなっているのかどっちともとれる感じというか。また、どこへ行くのか。
『ムージック探偵 曲菊彦』は、映像が上手いのでCMとかに向いてそうな気がするなぁ。

あとは、
『MOOSIC LAB 2012』、個人的な一推しは、Fプロの『アイドル・イズ・デッド』かなぁ。観て以来、BiSの事が気になってしょうがない。

『MOOSIC LAB 2012 京都・大阪・神戸♪ムージック・バトル・ロワイアル』

『MOOSIC LAB 2012』
“京都・大阪・神戸♪ムージック・バトル・ロワイアル編”が本日(6/23)〜、
京都みなみ会館でスタートしますよ。

“MOOSIC”とは、MUSIC(音楽)×MOVIE(映画)のコラボ実験室。
名付けて”MOOSIC LAB(ムージック・ラボ)。
というわけで、楽曲やミュージシャンそのものをモチーフに全12人監督+特別作品の、劇映画、ドキュメンタリー、アニメーションと多種多様な作品を展開。東京・新潟・名古屋を経て、いよいよ関西上陸ですよ!
関西では、京都みなみ会館大阪シアターセブン神戸・元町映画館の3館同時開催。題して『京都・大阪・神戸♪ムージック・バトル・ロワイアル』ですよ。

というわけで、京阪神最初のスタートは、京都みなみ会館で、本日6/23(土)〜7/6(金)まで。詳しいスケジュールは。↓
・MOOSIC LAB 2012 オフィシャル・ブログ>>
・京都みなみ会館特設ページ>>

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京都みなみ会館限定配布(大阪シアターセブンさん、神戸・元町映画館さん他にも送る予定)の、こんな応援冊子も無料配布しますよ。

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↑表紙の絵描いてますよ。(クリックで拡大)
一応中央の女子は、平賀さち枝さんなんだけど、
中々良い資料がなくてあんまり似てないんですけどね。。。
冊子の中身は、寺田めぐみさんのMOOSIC作品にちなんだトリッキーなマンガも収録されてますよ。ちなみに、SPOTTEDブログでも密かにブログ書いてたりします。

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右がMOOSIC本体のチラシ。左が京都みなみ会館限定応援冊子。
ということで、
その他、ミニライブ・舞台挨拶も各種予定されてますよ!(今日もあるよ!)


■6月23日(土)開場/20:05 開始/20:15【Dプロ】
★オープニングイベント:平賀さち枝さんミニライブ+
『恋はパレードのように』 天野千尋監督、森下くるみさん(脚本)、
平賀さち枝
さん(音楽・出演)、清瀬やえこさん(出演)舞台挨拶!
<6/23(土)のみ特別料金>2,000円均一(リザーブチケットもしくは3プロ券ご利用の場合は、2枚頂くか、+1,000円頂きます)

【Dプロ:上映作品】
ヤング・ポールと田中羊一×のっぽのグーニー『ムージック探偵 曲菊彦』
天野千尋×森下くるみ×平賀さち枝『恋はパレードのように』


■6月24日(日)20:30-【Aプロ】
★上映後、松野泉さんミニライブ!

【Aプロ:上映作品】
柴田剛×あらかじめ決められた恋人たちへ『翌日』
吉田浩太×松本章&小宮一葉『きたなくて、めんどうくさい、あなたに』
平波亘×松野泉&見汐麻衣『労働者階級の悪役』


■7月1日(日)20:15-【Bプロ】
★上映後、大森靖子さんミニライブ!

【Bプロ:上映作品】
岩淵弘樹×大森靖子『サマーセール』
今泉力哉×北村早樹子『nico』


さらに、
各開催地域Ver.の予告編もありますよ!
・『MOOSIC LAB 2012』京都みなみ会館Ver.予告編
・『MOOSIC LAB 2012』大阪シアターセブンVer.予告編
・『MOOSIC LAB 2012』神戸・元町映画館Ver.予告編

ちなみに、他地域。
・『MOOSIC LAB 2012』予告篇
・『MOOSIC LAB 2012』名古屋♪音楽と映画のはらわた編
・『MOOSIC LAB 2012』新潟ガタガタ敵味方編

『女ドラゴンと怒りの未亡人軍団』

京都みなみ会館で、ジャッキー・チェン製作、フランキー・チャン監督
『女ドラゴンと怒りの未亡人軍団』を観る。
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『女ドラゴンと怒りの未亡人軍団』(2011年/中国/108min)


ふぅ〜〜、おもしろかったぁ。常に1.2倍速位で再生してる様なカメラワークとテンポの早さ、そして密度の濃さでびっちり詰まってるね。ワイヤーアクションや、早回し、CGを駆使してて、凄いお金かかってるね。何やこのデザインの鎧!って感じやったのが段々普通に観えてくるし、軽い柔らかい素材で出来てたりスタント使ってなんやろけど、ようあんな動き回れるもんやね。中国武術の武器術の魅せ方も歴史や風格を感じるし、中国なれではの進化(文化)やね。圧巻。
兎に角ダレることなく、バンバン凄い応酬で満腹になるね。ちょっと感動的やし。メイキング観たいなぁ〜と思ってたら、ジャッキーが製作してるだけあって、エンドロールでNG集やってくれて嬉しかったなぁ。おもろかった。

・『女ドラゴンと怒りの未亡人軍団』
・『女ドラゴンと怒りの未亡人軍団』予告篇

この予告観たら、本編観たなるよね。

『花子の日記』

松本卓也監督『花子の日記』を観る。
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『花子の日記』(2011年/日本/105min)


松本卓也監督の前作『グラキン★クイーン』が面白くて、それがきっかけで松本卓也監督がやってる映画の寸評を語るPodcast『健康会議室』を愛聴し始めてるんだけど。その松本監督の新作。
『グラキン★クイーン』に続き、今作も香川県が舞台。松本作品はまだ『グラキン★クイーン』しか観たことなかったので、本来の作風(グラキンが直球なのか変化球なのか)が分からなかったけど、今作は割とギャグ少なめでストレートな感じですね。題材がブランド牛の精子を韓国人が盗みに来るというものだけど、瀬戸内ののどかな”夏休み!”って感じで、香川のグルメスポットをちょいちょい入れてたり(映画のチラシ自体もB4二つ折りでロケ地マップが付いている)と、地元から応援されてる庶民的な作品。滅茶苦茶極悪な人は出てこないのでどの層が観ても安心設計やね。夏休みに観るとイイかもね。
倉科カナさん(マナカナの三倉佳奈さんと混同しがちだよね)は、今までノーチェックやったやったけど、中々イイ味出してはるね。ラストの笑顔で肉が食いたくなった。サトシの姉役の歌原奈緒さんキレイやったなぁ。
『グラキン★クイーン』よりはパンチがなかったけど、また次の作品が楽しみですね。

・『花子の日記』
・『花子の日記』予告篇
・『花子の日記』RAP応援CM

・『花子の日記』松本卓也監督インタビュー

『魚介類 山岡マイコ』

梶野竜太郎監督『魚介類 山岡マイコ』を観る。
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『魚介類 山岡マイコ』(2011年/日本/82min)


う〜ん中々、怪作やね。ポカ〜〜ンとなるね。
最後もっとドカーンと来るんかなと思ったら意外とあっさりやし。
この監督の前作『ピョコタン・プロファイル』が、妙に面白くて期待してた作品。
なんだろ?独特のセンスやね。イイ意味で、何やねんコレ?どういうセンスやねん?的な妙なとこをついてくるね。何層をターゲットにしてるのか?出てるアイドルのファンの人が観たら嬉しいんかな。ニッチなとこつくね。
シュールっちゃぁシュールだけど、”どやおもろいやろ!”的なあざとさもなく、かと言ってメイキングを観ると割と”え?何がおかしいの?”的な普通のトーン(とは言え、出演者やスタッフは撮影中も完成してからもどんな感情を持ってるんやろか?)やし、濡れ髪・濡れたシャツに監督はグッときて撮りたくて撮った感じなんやろね。マンガやアニメ的なオタクなセンスやけど、アイドルアイドルした感じやオタクの人が撮りましたよ的なちょっと引いてしまいそうな感じもなく、何か妙な隙間を入ってくるなぁ。何にせよ監督は変態ではあるな。
兎に角、女の子の濡れ髪・濡れたシャツを撮りたかったんやろね。それは伝わった。
こういう女の子が変なセリフや演技をしてるのは好きなので、また次に期待したいね。


・『魚介類 山岡マイコ』

・『魚介類 山岡マイコ』予告篇

『人の善意を骨の髄まで吸い尽くす女』

加藤行宏監督『人の善意を骨の髄まで吸い尽くす女』を観る。
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『人の善意を骨の髄まで吸い尽くす女』(2009年/日本/61min)


想像よりは、人の善意を骨の髄まで吸い尽くしてる感じはなかったけど、くせ者な女子ではあるね。山田真歩さんのオカッパ+ジャージ+ロングスカートの組み合わせ・キャラ作りはイイ感じやね。SR2の印象とは違って、目つきが鋭く中々コワいね。
低予算な感じで中々チープな感じやけど、そのチープ具合が別に味になってるし、こう魅せれるのはセンスがあるんやと思う。
加藤監督は”MOOSIC LAB 2012”『アイドル・イズ・デッド』が非常に良かって、この『人の善意を〜』も個人的に好きなセンスやね。

・『人の善意を骨の髄まで吸い尽くす女』
・『人の善意を骨の髄まで吸い尽くす女』予告篇


DVDで観たんやけど特典で、『善人』が付いてたね。
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『善人』(2011年/日本/23min)


面白かった。この主人公のよこえとも子さん吹っ切れててイイ演技しはるなぁ。他の登場人物も。加藤監督のセンスはやっぱ好きかも。コレ系のコメディで言うと石井裕也監督作品は個人的に全然面白いと思ったことがないし、あざとい笑わしたろか感が空回りしてるけど、この加藤監督はガッチリ噛み合って回ってて”ちゃんと”面白いですね。センスがあらはるし、今後の作品も期待ですね。

・『善人』予告篇

・『善人』メイキング

・『アイドル・イズ・デッド』予告篇