映画納め。京都みなみ会館でリチャード・ラーフォースト監督『武器人間』を観る。
『武器人間』(2013年/オランダ・アメリカ合作/84min)
前評判(高橋ヨシキさんのUSTだったり)では、武器人間があまり映らないとか的なちょっと残念っぽい印象だったけど、想像してたより全然楽しめた。狭い施設内で何体も迫ってくるのは普通に怖かったし。もう一捻り欲しい気もするけど、記録映像風の作りなのでこういうもんなのかもしれないね。思てたより悪くはなかった。
映画納め。京都みなみ会館でリチャード・ラーフォースト監督『武器人間』を観る。
『武器人間』(2013年/オランダ・アメリカ合作/84min)
前評判(高橋ヨシキさんのUSTだったり)では、武器人間があまり映らないとか的なちょっと残念っぽい印象だったけど、想像してたより全然楽しめた。狭い施設内で何体も迫ってくるのは普通に怖かったし。もう一捻り欲しい気もするけど、記録映像風の作りなのでこういうもんなのかもしれないね。思てたより悪くはなかった。
深夜にTVでやってた、堀部圭亮監督『悪夢のエレベーター』を観る。
『悪夢のエレベーター』(2009年/日本/105min)
日活で堀部圭亮さん初監督ということで、特殊造形が西村映造、VFXが鹿角さん、アクションがカラサワイサオさん、助監督は塩崎遵さんの面々で脇を固めてますね。観終わった感想は、率直にちょっとテンポが良くないというか、一晩1シチュエーションの内容的に1時間くらいにキュッとまとめれそうな感じやったかな。エレベーターも撮影用にちょっと広めのがあんま圧迫感(緊迫感?)がないし。どんでん返しも何か乗りきれんかんもあったかも。とは言え、初監督作品なので、次どんな感じに行かはるか注目ですね。中村義洋監督あたりが上手く撮りそうな話やったかな。
TVでやってた細田守監督『おおかみこどもの雨と雪』を観る。
『おおかみこどもの雨と雪』(2012年/日本/117min)
オオカミ耳が付いてるので、オタクっぽい(先入観)というかそんなに惹かれなかったけど、観たら普通に良かったね。みんな大好きな自然と田舎と子供と料理とな感じ。オオカミの子供を育てるってだけやなく普通に子育ての描写(セリフなしBGMのみの)や時間経過(小学校の学年が廊下の横スクロールの場面)とかイイ感じやったかな。中盤あたりでああいう結末なんやろなといのは想像出来たけど母目線的にも子供の世界目線的にもジーンときたかな。
宮崎あおいさんや菅原文太さんっぽかったし当て描きなんかな。詳しいことは知らんけど。
深川栄洋監督の『狼少女』がまた観たくなった。シチュエーションは違うけどコレも子供の世界がグッとくるんよね。
・『おおかみこどもの雨と雪』オフィシャルサイト
・『おおかみこどもの雨と雪』予告編1
・『おおかみこどもの雨と雪』予告編2
T・ジョイ京都で『劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語』を観る。
『劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語』(2013年/日本/116min)
これまでの作品を観てる人は、どのキャラにも愛着が沸いてるだろうし最初っからみんな仲良いのが嬉しいね。これひっくり返してくるやろなぁと思ったら、なるほどね。魔法少女→魔女→○○、神に対向するには○○ときましたか。おもしろいね。戦闘シーンの高揚感もいいね。取りあえず2回観に行ったけど、ソフト化されても買っちゃうだろね。
・『劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語』オフィシャルサイト
・『劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語』予告篇
京都みなみ会館でユン・ジョンビン監督『悪いやつら』を観る。
『悪いやつら』(2012年/韓国/133min)
うん、おもろかった。みんな悪いやつらやったな。韓国ノワールもんは最後まで誰が勝つか分からない(容赦ない)からおもしろいね。若者が極道の世界に入ってくんじゃなく、公務員だったおっさん(チェ・ミンシク)が途中から入っていくのが一筋縄ではいかなく人間味があっておもしろい。っちゅうかチェ・ミンシクはおもろい俳優やはな。この人が出てる映画は観ちゃうはな。他のみんなもエエ顔してるは。韓国の80年代90年代前半当時の世界観は知らないけど、ちょっと日本のバブルの頃(よりちょっと前かな)にも近いものがあるんやね。ほんで、韓国特有の上下関係(1歳でも上ならお兄さんお姉さん言う感じ)や、親族の繋がりが独特だね。極道の世界だと尚のこと強調されるね。
あと、思ったのが邦画での人を殴る音って肉を殴ってる感じだけど、韓国映画は、肉を殴ってる音の中にちょっと堅いものの音が混じってて、それが骨感なのか独自の”痛み”があるよね。血の表現も黒が濃いめだし。ってなわけで、韓国ノワールもの観るともっと観たくなるね。
T・ジョイ京都で園子温監督『地獄でなぜ悪い』を観る。
『地獄でなぜ悪い』(2012年/日本/130min)
うん、面白かった。園子温監督のこっち系のノリも好き。映画撮るのって(当然大変やろうけど)楽しいんやろなってのが単純に伝わってきた。みんなイイ味出てた。長谷川博己さん、ええキャラしてはるね。『紀子の食卓』にも出てたつぐみさん(昔から好きだったけど、MUTEKIに出て以降ブログもなくなって活動が全くなかった)がチラッと出てて嬉しかったな。かったな。かったな。高橋ヨシキさん(『映画秘宝』でアートディレクターしてたり、井口監督や西村監督系のポスタービジュアルなんかをしてて、兎に角仕事がめちゃくちゃカッコイイ)が、カメオ出演というか結構な時間画面に登場(メインではなく背後で色々演技をしてはる)しはるんやけど、そっちばっかりが気になってそのシーンの手前の役者さんの演技が全く頭に入ってこなかった。その他園子温監督常連の役者さんのちょいちょい出てて、ソフト化された際のコメンタリーが聞きたいなと思った。
商店街や街のシーンは、『戦闘少女』と同じ場所なんちゃうやろか?鳥居のとこも、パイロット版のドグちゃんか何か西村監督作品で見たことあるような気がするかも。
ま、バカバカしく暑苦しく楽しい映画あった。
・『地獄でなぜ悪い』公式サイト
・『地獄でなぜ悪い』予告篇
・『地獄でなぜ悪い』公開直前
・『地獄でなぜ悪い』初日舞台挨拶
・『地獄でなぜ悪い』國村隼インタビュー
・町山智浩が映画『地獄でなぜ悪い』を語る
・星野源「地獄でなぜ悪い」MUSIC VIDEO & 特典DVD予告編
劇中CMで”ガガガはみがき”の曲が何度も流れるんだけど、頭から離れんくなるね。
↑グッズで”ガガガはみがき”があったので買っちゃった。↓そのCM。
京都シネマで想田和弘監督『選挙2』を観る。
『選挙2』(2013年/日本・米国/149min)
想田監督の”観察映画”第5弾。『選挙』(2006年)の続編で、主人公”山さん”(山内和彦さん。顔がちょっと小泉さんに似てるかも)が再び出馬するとのことで、それを追ったドキュメンタリー。『選挙』もおもしろかったので、楽しみしてた作品。前作を観てから時間が経つけど、観始めるとすぐ”山さん”を思い出せたね。引続き選挙システムのおかしいところが分かりやすき見えるし、完全におかしいのに大きな集団に勝てない遣る瀬無さを感じるし。山さんの真面目に淡々と活動してるのに、妙にクスッとくる出来事が舞い降りてくる(親しげな酒屋のおばちゃんがずっと”内山さん”言うてたり)し、山さんの魅力が満載。想田監督には、3、4とずっと山さんを追いかけて行って欲しいな。息子さんの成長にともない色んな社会問題に直面していったり、そのうち息子さんが出馬するようになったり。ずっと思ってたけど、想田監督に『原発』を撮ってもらいたいねんなぁ。
京都シネマで戸田幸宏監督『暗闇から手をのばせ』を観る。
『暗闇から手をのばせ』(2013年/日本/68min)
ゆうばり映画祭でグランプリを受賞した作品。やっと京都に来ましたね。
う〜〜ん、ちょっと時間軸的なバランスがよくないかも。お仕事の初日から(実際どれくらい勤務してるかは明確ではないが)そんなに勤務してるっぽくない状態で客に感情移入したりヒロイン沙織(小泉麻那さん)の心境の変化的にも早過ぎると思う。もうちょっと何日か働いてる感があっての最後のあれだとまだ分かるけど。で、その一連のラストも、ちょっと臭いというか前半の溜めが全然ないから薄っぺらく感じたかな。ホーキング青木さんのドキュメンタリーっぽい語りのシーンとの差も。68分と短いので、滅茶苦茶長くしろとは言わないので、何件か(何日か)色んな現場を経験してるようなダイジェスト的な画がちょっとあるだけで、深みは変わるのかも。
小泉麻那さんはそんなにお芝居は上手ではない感じだけど、色気は凄くあるね。って感じかな。もう一捻り欲しいかもだけど、初監督作品なので次どういうものを撮らはるのか期待ですね。
京都みなみ会館のオールナイト上映『幽幻道士(キョンシーズ)ナイト』を観に。
『幽幻道士(キョンシーズ)ナイト』
『幽幻道士』1〜4の一挙上映だ。ワクワクするね。
入り口はお札で封印されているぞ!入っていいのかい!
券売機も!買っちゃっていいのかい!(ま、前売り買うてるんやけどね)
みなみ会館スタッフがテンテンとキョンシー(特殊霊魂?)になっているぞ!
ちなみに、テンテンは若き辣腕館長だぞ!この衣装も館長お手製なんやって。
楽しそうやな!
紹興酒バー“サムチャイ茶屋”さんも出店しているぞ。
キョンシーが物販しているぞ!息を止めて買わないと!
そんなわけで、
『幽幻道士』チャオ・ツォンシン監督(1985年/94min)
『幽幻道士2』ワン・ツーチョン監督(1987年/97min)
『幽幻道士3』シュ・イェンウェン、ファン・ヤウテイ監督(1988年/96min)
『幽幻道士4』ツァイ・ヤンミン、チン・チュンリャン監督(1988年/95min)
を観る。
懐かしいね。結構憶えてるというか記憶が甦ってくるね。
2までが印象に強いかな。3、4になるにつれてどんどん設定が変わってエンターテイメント性が増して中々カオスやった。個人的にはクラシックタイプのキョンシーが好き(衣装、今観ると結構いいデザイン)かな。フルメタルキョンシーは衣装がグッとこないよね。2でスイカ頭(北京語では”シバピー”って言うのね)が華麗に散るのだけど、3ではキョンシーになって割と雑な感じやね。前編通してだけど、ラストは余韻なしに急にぶった切って終わるのが独特というか、おもろいね。3のラストは『恐怖奇形人間』に通ずるような、えええ?!な感じやった。『幽幻道士4』吹替えの原田伸郎さんのバリバリの原田伸郎感スゴかったなぁ。普通に上手やった。
特殊霊魂の曲(1の)も憶えてたし、今聞くと結構カッチョイイね。あの動きも昔マネしたよね。テンテンも可愛いかった。そんなわけで、キョンシーズナイト堪能したのでした。
パスカル・ロジェ監督『トールマン』を観る。
『トールマン』(2012年/アメリカ・カナダ・フランス/106min)
『マーターズ』のパスカル・ロジェ監督作品ということで、公開時ちょっとタイミングが合わなくて逃してた作品。『マーターズ』の痛々しい感じから心の準備をしもって観たけど、また違う雰囲気だった。上手くミスリードされたというか(宣伝やチラシのイメージ込みで)二転三転ひっくり返されて、良く出来てるね。なるほど、そういう話か。上手いなぁ。
”トールマン”とはいったに何者なのか?犯罪者なのか霊的存在なのか?またそ目的とは?が焦点なんだけど、全く予想出来ない内容だった。観終わった後、色んな伏線に気付くね。撮り方も上手いし。夜でも結構画面を明るくしてるからか、CGが安っぽく感じるとこあったけど。
ネタバレするので内容には触れないけど、”え〜、『マーターズ』みたいに怖いんでしょ〜?”って敬遠してる人は観た方が良いと思う。また違う雰囲気なので。パスカル・ロジェ監督が次どんなのを撮るのか楽しみですね。
エリッック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ監督『最強のふたり』を観る。
『最強のふたり』(2011年/フランス/113min)
お〜、良かった。結構笑えたし、タイトル通り”最強のふたり”やった。このドリス(介護士の黒人青年)もええキャラやったし、フィリップ(全身麻痺で車イス生活の富豪)をはじめ、彼を取り巻くスタッフもみな愛着沸いてきた。実話っちゅうのも凄いし、チラッと実際の映像も映るんやけど、グッとくるね。ピアノの曲がまたジーンとさせるね。うん、良かった。DVD欲しいね。
・『最強のふたり』公式サイト
・『最強のふたり』Trailer
・『最強のふたり』トレダノ&ナカシュ監督インタビュー
・『最強のふたり』エリック・トレダノ監督が本音トーク
京都みなみ会館で長江俊和監督『不安の種』を観る。
『不安の種』(2013年/日本/87min)
全く何の予備知識もなく観たんだけど、原作は漫画なのね。
どういう系か知らずみたので、ホラーとギャグの間のような不思議な話。CGがしょぼいとこもあったけど、この不思議なノリは嫌いではない。石橋杏奈さんの急に豹変する変なキャラもカワイかった。あと、夏の風物詩と言えば昼ドラ『明日の光をつかめ』(今年で3期目。先日最終回でしたが1から全部観てて、多分来年もあるね)の仁(浅香航大)と翔太(須賀健太)が出てて、ちょっと嬉しいかった。
時間軸どうなってるんだ?意図的に関係なくしてるのか、そういう不思議さなのか分からないけど、ちょっと原作読んでみたくなった。子供が歌ってた曲も妙に耳に残ったね。石橋杏奈さんエエよね。
えのき雄次郎・高原秀和監督『セックスの向こう側 AV男優という生き方』を観る。
京都シネマで9/21〜上映で楽しみにしてたんだけど、先にDVD出てちゃってるパターンですね。地方映画館の残念なところというか、京都シネマ自体が公開作品が渋滞してる感は否めないんやけどね。
『セックスの向こう側 AV男優という生き方』(2012年/日本/86min)
総勢20名のAV男優にインタビューしたドキュメンタリー。
その人も知ってる!知ってる!って人ばっかりで、映るだけで顔がほころぶね。若手もベテランも違った面白さがあるし、色んなタイプの人がいて興味深い。内容は、インタビューの答えは容易に想像出来ることだけど、張本人からのリアルな語りは嬉しいね。プロレスに通ずるところもあるね。当たり前だけどカメラの映ってない裏側(カメラマンの後ろ)には照明の人や男優さんもジェスチャーや小声で指示のやり取りしてたり、そういう部分が観れるのはいいね。AV男優になった経緯は、役者を目指してたりスタッフとして参加してたら監督から、ちょっとやってみないか?ってなし崩しになってしまったパターンが多く、それ以外で自ら志願してなった人らに共通するのは、うんこ食べられる?って言う要求に、食べますと応える腹の決めた(分かれ道)が一つのハードルになってる感じでしたね。なりたいと考えてる若者は多いと思うけど、物質的な食う食わないではなく、色々背負っていく覚悟があるかどうかのテストというか。
本作は総勢20人なので、広く浅くな感じだったので、それぞれの男優さんに密着したシリーズでたっぷり観たいかな。
井口昇監督が撮ったドラマ『神様のイタズラ』のDVDが出てたんですね。
これはネット配信とBSでやってた全4話からなる物語で、録画もして観てるんだけど、井口ファンとしては買わんとということで。メイキングも観たいのでね。
『神様のイタズラ』(2013年/日本/110min)
主人公の女の子(久保田紗友さん)がひょんなことから、ヤクザさん・インコ・好きな男の子・おばあちゃんと入れ替わってしまい色んな体験をして成長していく話。井口監督の乙女な部分で出来てる感じ。演技の奥に、井口監督の演出(実演する)が見えますね。いつもとは違うスタッフで撮られてて、DVD的には(メイキング含め)久保田紗友さんの魅力を楽しむ作り(アイドル映画)になってるので、メイキングでの井口監督の描写は大分抑えめで、もっと観たい感はあるけども、アイドル映画の現場に井口監督が入ってる画がちょっとコントっぽくもあり、これはこれで新鮮ですね。『恋チョコ』(2011年)もだけど、ま、たまにドラマも撮ってはるんだけど。井口監督はジャンル映画だけでなく内面が女子なので、全く間違いではないしむしろどんどんやってもらいたいですね。
そして、主演の久保田紗友さんもまだ13歳とのことだけど、顔立ちは凄く大人っぽいし将来美人さんになりそうで今後が楽しみですね。女の子は変なセリフや演技(ヤクザやインコ、おばあちゃんに)をするのはイイですね。話的にもイイ話だし、ターゲット層はかなり幅広いと思う。『まだらの少女』(2005年)の中村有沙さんが『ゾンビアス』(202年)で再び出会ったように、この久保田紗友さんも何年後かに別作品で再会してもおもしろいかなと思った。あと、ヤクザ役の人、ずっと斎藤工さんかと思ってたら井上正大さんという俳優さんでした。しかし似てるなぁ。
シネ・リーブル梅田で『ABC・オブ・デス』を観る。関西初上陸ですね。
『ABC・オブ・デス』(2012年/アメリカ/129min)
世界で活躍する新進気鋭の26人の監督が、5分1本勝負でアルファベット文字から「死」をテーマに描くホラー・オムニバス映画。日本からは井口昇監督(F)・西村喜廣監督(Z)・山口雄大監督(J)が参加している。
5分ってムズいなぁ、という印象。スプーン1匙だけの料理を食べるみたいな感じかな。もっと食べたい!っていう試食的な感じで、各監督の長編作品を追いかける感じかな。
短い制約の中で、山口監督は1ネタに絞って意図が明確だったし、逆に西村監督はこれでもかというくらい要素を詰め込んで(ぶち込んで)きましたね。毎度、絵コンテ上でのトリッキーな思いつきを実際具現化しちゃうのが、いつも圧倒させられるし、体操の競技でバック転ややいろんな技を魅せつつフィニッシュで着地もちゃんと決まったような、思わず歓声を上げて拍手しちゃいそうな高揚感があります。
そして、井口監督は商業作品で普段押さえ付けられてる部分を解放されててまさにお腹に貯まったガスを噴射してて幸せそうだった。井口作品のコメンタリーやメイキングを観てると、よくやりたいことをスタッフに説明しても「何でですか?どういう意味ですか?」みたく言われて理解してもらえないと話してて、けど実際映像になるとちゃんと面白くなってるし、twitterでも監督自身がおもしろいと思う事の企画を出しても通らないっとつぶやかれてたりするけど。この『ABC・オブ・デス』でのF(Fart=おなら)は、その商業的なしがらみなく、本当にやりたいことを自由にのびのびされてて観てて凄く幸せそうに観えた。西村監督もそんな感じだった。長編作品ではなくスピンオフでいつも観る箍が外れたパターンの作品だった。ので、普段の作品や趣味を知らないと、ポカ〜ンっとなっちゃう(ココのレビュー、全部否定的だけど、本当の楽しみ方を味わえてないね)と思うし、中々人に薦め難いけど、個人的には、井口監督・西村監督の脳内が観れた感じでニヤニヤしてしまうし、いつもの感じで安心するのだ。ちょっとファインアートな感じかもしれないね。
あと、思ったのが「死」がテーマなんだけど、トイレネタ率が高いね。人が死ぬ表現として、血→ゲロやヨダレの次はシモになるからかな。あとは、ホラー好き(撮る人・観る人)の子供心的にホラーネタに次いで、うんこやオナラネタもテンション上がり具合的に、近いからかな?あとは個室感だったりトイレから何か出て来る(逆に流して隠す)恐怖感も世界共通であるのかもね。とか思ったり。