『ぼくのエリ』後、もっと余韻に浸りたかったけど、5分後立て続けに冨永昌敬監督『乱暴と待機』を観る。
『乱暴と待機』(2010年/日本/97min)
本谷有希子さん原作の戯曲や本は読んでない。あくまで個人的な趣味や好みの話だけど、どのキャラも共感出来ない(全員それぞれ悪い様な、それぞれ悪くないような?)自業自得な感じというか。不思議な四角関係だけど全員問題ある人なので、誰かがかわいそうって感情よりも、しゃぁ〜ないがなみたいな感じかな。
スウェットの娘も特にタイプではないし、イライラさせるキャラで周りは笑ってたけど、観ててギャグ要素よりも面倒くせ〜なー!という感情が勝っちゃっておもしろく感じなかった(イライラさせるキャラなので役としては正解なんだと思う。逆にタイプの娘だったら、面倒くせー!ってならずに、カワイイ〜!ってなってたと思う)かな。スウェットももうちょっと体のラインが分かるサイズが個人的にはグッとくるのにな(この緩めな感じが逆にグッとくる人も多いと思うけど)と思ったり。浅野忠信さんがこういう変な役をやるのは凄い大好きだ。他の男前の人がダサい役をやるしゃら臭さ(『たみおのしあわせ』的な)がなくてイイよね。っていうか浅野忠信さんのキャラはズルいは。屋根裏から観てる画はおもろいは。
後はなんだろね?浅野忠信さん以外出てる役者さんに興味が沸かなかったからかな?『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』の佐藤江梨子さんはグッときたけど。これは完全に趣味の問題だね。
で、お兄ちゃん(浅野忠信)とスウェットの娘(美波) の関係にどんな秘密があんにゃろ?引っ張って引っ張ってどうなんにゃろ?って思ったけどそんなでもなかったかなぁ。スウェットの娘のメンタル的な方にいったというか(原作読んでないけど)、前半の派手な感じに比べ、ちゃちゃっと終わった様な印象だったかな。昔の事故の回想シーンの画もなくセリフのみだし(そのセリフにきっかけがあるんだけど。あ、その後のシーンとかぶるからかな?いや、かぶせるパターンもあるか)。
全体的に照明も明るいし、デジタルちっくな画質で詳しい技術的な事や意図は分からないけど世界観と合ってないような、もっとコントラストをつけてもっとジメジメ陰気くさい感じ(スウェットの生暖かい感じや、路地のぬかるんでる感じ)にした方が個人的には好きかもだけど、これはあくまで個人の趣味だけどね。笑ってる人は凄い笑ってたし、ハマる人はハマるんだと思う。