ジョン・アーヴィン監督『ミネハハ 秘密の森の少女たち』を観る。
『エコール』のリメイクというか同じ原作の作品。
『ミネハハ 秘密の森の少女たち』(2005年/イタリア・イギリス・チェコ合作/102min)
『エコール』が名作なだけに、こういう作品は絶対良くないパターンが往々にしてあるので絶対期待しないように、冷静に言い聞かせつつ観たけど、予想通り良くないね。『エコール』よりも少女の年齢が上がってて、それはそれで全然良いけど、『エコール』(原題は『イノセント』)に比べ無垢感がもうないというか普通のドラマになってるね。役者が演じてる感が出ちゃってるし、出てる少女がそんなに可愛くない(脇役の娘は何人か可愛いかったし、物語上主人公はそんなに可愛くない方が良いのかもしれんけど)昔の絵画に出てきそうな雰囲気と言えばそうなんやけど、何か惹かれるモンがないね。もちろんバレー出来る人からキャスティングしてるんやろけど。
あとは『エコール』は見た目のドラマとは別に思春期の少女の内面世界的なものを描いてて(劇中でその説明はないけど)、そこに気付いた時にゾクッとくるんやけど、この『ミネハハ』はサスペンス色が強くなり観たまんまの独裁的な全寮制女子校のドラマ(なのに、主人公の年代と小学生くらいの年代、あとちょっと赤ちゃんしか出てなくて、変な学校やな)になってて、そういうこっちゃないだろ!って感じやったね。『ブラック・スワン』だったり普通のバレーモン(もちろん学校の目的は別にあるけど)になってるね。AKBっぽいのか?とか思ったりしつつ。求めてるのは、そこちゃうのにね!
あとは、外の世界も描き過ぎでミステリアス感(現実かファンタジーか分からない感じ)も無くなってたし、説明的過ぎやね。急に俗っぽくなってて残念。とは言え共通の原作を読んでなので、原作自体がどうなってるのか、『エコール』のオリジナル性は分からないけど『エコール』が好きなのだ。
顔に包帯グルグル巻きの娘がおったけど、全く触れずやし。冒頭のトウシューズが血に染まる画や雰囲気は良かったににね。ま、予想通りやね。