楳図かずお恐怖劇場『まだらの少女』

楳図先生のマンガを実写映画化したシリーズ”楳図かずお恐怖劇場”の『まだらの少女』を観る。監督は井口昇監督だ!これは公開当時みなみ会館で楳図先生の舞台挨拶があって観に行ったのだ。

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『まだらの少女』(2005年/日本/60min)


当時はまだ井口監督の認識がなく『猫目小僧』の監督と一緒の人かと言うくらいしかなかったけど、今回井口監督作品だと意識して観る。ギャグ要素はなく楳図原作を尊重した感じかな(ギャグ要素は『猫目小僧』の方に注いではる感じ)。『クルシメさん』的な世界観。これにギャグ要素を入れると『魔悪子が来る!!』になるのかな。
少女たちの服装や、悲鳴のあげ方のポーズなんか結構楳図マンガチックかも。”楳図かずお恐怖劇場”シリーズ共通のオープニング映像の恐めな楳図先生イイよね。鳴海璃子さんも若い(当時13歳くらい?)し、当時の井口監督を見ると今に比べて細いね。首があるよ!

・楳図かずお恐怖劇場オープニング
・『まだらの少女』
・『まだらの少女』予告篇

・『まだらの少女』井口監督インタビュー 1
・『まだらの少女』井口監督インタビュー 2
・『まだらの少女』井口監督インタビュー 3
・『まだらの少女』井口監督インタビュー 4

『名前のない女たち』

みなみ会館佐藤寿保監督『名前のない女たち』を観る。
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『名前のない女たち』(2010年/日本/105min)


うん、おもろかった。色んな要素のある映画だね。実際の世界(AV女優の)はどうなのか分からないけど、だんだんNG要素がなくなっていって、どんどん過激な方(露出的な意味じゃなく特殊なプレイ的な)へエスカレートしていく泥沼な感じは観る側も分かるし感じる(個人的には痛々しいのは観たくない)し、こういう裏側は想像しちゃうけどあんま知りたくないかな。夢を観たいというかね。
主人公ルル(安井紀絵さん)綾乃(佐久間麻由さん)がビール飲みながら馬鹿騒ぎするシーンはイイね。その後のルルの撮影現場のシーンも意外な方に行って良かった。シーンに反して効果音が動きよりも大きくチープでちょっとギャグっぽかったけど。あそこ最後にムチでシバき回して欲しかったかな。でもまぁ良かったと思う。鳥肌実さんも出てるけど、ちょっと太られてますね。
エンドロールの曲が、戸川純さんの「バージンブルース」で劇場出て以降”ジンジンジンジン〜♪”って凄い口ずさんじゃいますよ。今も。

・『名前のない女たち』
・『名前のない女たち』予告篇

『カンフー・ダンク!』

チュー・イェンピン監督『カンフー・ダンク!』を観る。
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『カンフー・ダンク!』(2008年/台湾・香港・中国合作/100min)


う〜〜〜ん、良くないね。思いつきで色々詰め込んだ様な、全然練られてないね。要素が多くてどれも浅いしそれぞれが全然つながってないね。ラストは何このファンタジー?!って感じだったし。
主人公含めチームメイトのキャラに深みがないし設定も曖昧。主人公の最初の特技が百発着中でシュート出来るてことだったのに、ダンクやラストのアレはいつ修業したんだ?設定も無茶苦茶で破綻してる。多分、『少林サッカー』っぽくならない様に外して外していったらこんなおかかしなことになってったんかな?それなら、いっそシンプルにバスケ中心にチームメイトで魅せてくれた方が(それはそれで『少林サッカー』やんけ!ってなるんやろけど、そっちの方がまだまし)良かった。アル中のチームメイトは、何か観たことあるなと思ったら『暗いところで待ち合わせ』の人か。とにかくバラバラな映画だった。

・『カンフー・ダンク!』
・『カンフー・ダンク!』予告篇

『マッスルモンク』

ジョニー・トウワイ・カーファイ監督『マッスルモンク』を観る。
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『マッスルモンク』(2003年/香港/93min)


あの筋肉スーツはおかしいですね。一斗缶に入ってた軟体の男も柔らかさ以前に身体の分量的に入らへんやろ。ま、そんな感じで前半はギャグ映画なんだけど後半急にシリアスになって、因果応報や輪廻転生的な深い方にいっちゃって、へ?!ってなった。もっとマッスルなモンクが暴れまわってあの警察の女の人(あ、流出した人か)と普通に上手く言って終わり的なスカッとしたのかと思ってたら、こっち系なのね。ま、言ってることは分からなくないけど、え?そうなん?!って感じだった。あ、原題は”RUNNING ON KARMA”ってのか。なら意図とあってるのか。

・『マッスルモンク』
・『マッスルモンク』Trailer

『ナイスの森 〜The First Contact〜』

石井克人三木俊一郎ANIKI監督『ナイスの森 〜The First Contact〜』を観る。
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『ナイスの森 〜The First Contact〜』(2004年/日本/150min)


う〜〜ん、全然面白くないねぇ。どや!おもろいやろ!的な笑らかしたろ感が強過ぎてスベってるね〜。ほんでなんやねん、って感じかな。短編がいっぱい続くけどCMなんかでパッパッと単発のシリーズで観るのはいいかもしれないけど150分観るのはしんどいな。4コマ漫画を週刊で見るのはまだいいけど、単行本で読むのがしんどい的な感じかな。
個人的に石井克人監督の『鮫肌男と桃尻女』が好きで映画館に2回観に行ったしVHSもDVDも持ってるだけど、その後の『PARTY7』『茶の味』も期待して観に行ったけど、笑かしてやろ感が強過ぎて全然おもしろくなかったんだけど、この人は狙ったらダメですね。カチョイイ系にいって微量の笑いを入れる程度ならいいんだと思うけど。この映画含め出てる人が豪華だったり特殊な人が出てるんだけど全員がそんな感じだからメリハリもなく退屈なのかもしれない。浅野忠信さんのこういうキャラは好き。バトミントンの娘が可愛いかった。

・『ナイスの森 〜The First Contact〜』
・『ナイスの森 〜The First Contact〜』予告篇

『新京極映画祭』

新京極シネラリーベで開催中の第9回『新京極映画祭』へ。
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ふれあいタウン〜新京極〜、ふれあいタウン〜新京極〜♪”

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新京極シネラリーベへ。

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松江監督。わ、NYAFF(通称:ニャフ)のカバンだ。”この2人”も持ってますね。来年みなみ会館松江監督の特集上映をやるにあたって色々お話を聞く。詳細は決まり次第追って!!その奥(左のメガネの人)は『正義の人』谷口恒平監督だ!!

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お!新刊『セルフ・ドキュメンタリー』も売ってますね。監督を始めてこの10年の各作品を振りかえった内容。作品は大体観てるので、読みながら画が浮かんで面白かったです。

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そして、林由美香さん主演の2作品、いまおかしんじ監督『たまもの』吉行由実監督『ミスピーチ 巨乳は桃の甘み』を観る。ミスピーチは2回目。SPOTTED直井さんがちょいちょい映ってるよ。

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その後、みなみ会館チームに混じって、中打ち上げ的なのにお邪魔しつつ。

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ほんで、木屋町のみよしでラーメン食って帰ってきたのでした。美味いね。

『お姉チャンバラ THE MOVIE vorteX』

東海林毅監督『お姉チャンバラ THE MOVIE vorteX』前作に続いて観てみる。監督も違うし、キャストも設定も違うし続編というわけではないのね。

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『お姉チャンバラ THE MOVIE vorteX』(2009年/日本/


う〜ん、良くないね。別に前作も好きではないけど、これはちょっとヒドいかもしれない。
コスチュームも微妙だね。(原作のゲームがどんな感じかしらないけど)テンガロンハットのつばも小さくてバランスが悪い。手島優さんもなんかドタドタしてるし、魅せ方的に二刀流の良さが出てない。セーラー服の娘もなんであの靴なんやろね?(調べたら原作通り。なら原作のセンスが悪いは)
んで、全員武器の扱い方(持ち方や全身の力の入り具合が)が全然サマになってないね。最後ののシーンも下にいるゾンビは上に上がってこないし放っておいたらいい話やし。ま、それは無粋なのかな。
あとは昼だったのが次の場面で夜だったり、その逆で夜だったのが朝になってたり、画がつながってないし。よくないね。

・『お姉チャンバラ THE MOVIE vorteX』
・『お姉チャンバラ THE MOVIE vorteX』予告篇

『お姉チャンバラ THE MOVIE』

福田陽平監督『お姉チャンバラ THE MOVIE』を観る。
元々ゲームが原作みたいなので、正直たぶんアカンにゃろなぁ〜と手が出なかったけど、アクション監督が小原剛さんということで観てみる。VFXは鹿角さんでしたね。撮影監督も長野泰隆さん。

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『お姉チャンバラ THE MOVIE』(2008年/日本/80min)


原作のゲームは知らないけど、ゲームが原作だからゲームやマンガみたいな設定や演出になるはなと。間違ってはないなと。ゲームちっくな演出だからイイところと、ゲームちっくな演出だからダサいところと両方あるかな。後者の方が多かったけど。敵との間合いが近かろうが遠かろうが刀振るだけで倒せちゃうからどんな状況でも無敵ですはな。超(スーパー)サイヤ人黄金聖闘士(ゴールドセイント)みたいな光速を超えた様な動きになったのは笑ってしまったけど、ここまでやっちゃうとアリなのかもしれない。
後はキャラや場所とシリアスな演技が合ってないところや、主人公のテンガロンハットにビキニに日本刀なのに無口なキャラ(主張したいのかしたくないのか、どっちなんだい!的な)も、全部ゲームやから!で説明つくし、許されるんだろうね。主人公よりのビジュアルの方が好きかな。回想シーンで刀の持つ手が左右逆だったけど。
後は諏訪太朗さんの基地?研究所?があんな巨大は建物だったにも関わらず、使われたのは1Fのエントランスみたいなとこだけだし、いとも簡単にたどりついたよね。ま、20XX年の荒廃した時代の話だから、廃墟ちっくなところに入り込んでその一部分のスペースで研究してたのかもしれないけど。
鎖の付いたトゲトゲの鉄球を使う娘がいたけど、鎖部分のペイントがはげはげでしたからプラスチックの黄色い鎖が見え見えでもうちょっとちゃんとやったらいいのにね。

・『お姉チャンバラ THE MOVIE』
・『お姉チャンバラ THE MOVIE』予告篇
・ネタバレだけど、最後の闘いシーン
(↑途中からドラゴンボールみたくなるよ)

送別会。

みなみ会館の山本っさんが9月いっぱいで退社されたとのことで、
その送別会にお邪魔する。
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会場は、サラサ麩屋町PAUSA

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山本っさん、お疲れさまです!

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山本っさんの退社を惜しむ、元RCSや現ICSの方々そろい踏みです。

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奥の女性、何やら写真撮ってますね。そんなわけで美味しいお酒と食事に舌鼓を打ちつつ、山本っさんの退社を惜しんだのでした。

『乱暴と待機』

『ぼくのエリ』後、もっと余韻に浸りたかったけど、5分後立て続けに冨永昌敬監督『乱暴と待機』を観る。
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『乱暴と待機』(2010年/日本/97min)


本谷有希子
さん原作の戯曲や本は読んでない。あくまで個人的な趣味や好みの話だけど、どのキャラも共感出来ない(全員それぞれ悪い様な、それぞれ悪くないような?)自業自得な感じというか。不思議な四角関係だけど全員問題ある人なので、誰かがかわいそうって感情よりも、しゃぁ〜ないがなみたいな感じかな。
スウェットの娘も特にタイプではないし、イライラさせるキャラで周りは笑ってたけど、観ててギャグ要素よりも面倒くせ〜なー!という感情が勝っちゃっておもしろく感じなかった(イライラさせるキャラなので役としては正解なんだと思う。逆にタイプの娘だったら、面倒くせー!ってならずに、カワイイ〜!ってなってたと思う)かな。スウェットももうちょっと体のラインが分かるサイズが個人的にはグッとくるのにな(この緩めな感じが逆にグッとくる人も多いと思うけど)と思ったり。浅野忠信さんがこういう変な役をやるのは凄い大好きだ。他の男前の人がダサい役をやるしゃら臭さ(『たみおのしあわせ』的な)がなくてイイよね。っていうか浅野忠信さんのキャラはズルいは。屋根裏から観てる画はおもろいは。
後はなんだろね?浅野忠信さん以外出てる役者さんに興味が沸かなかったからかな?『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』佐藤江梨子さんはグッときたけど。これは完全に趣味の問題だね。

で、お兄ちゃん(浅野忠信)とスウェットの娘(美波) の関係にどんな秘密があんにゃろ?引っ張って引っ張ってどうなんにゃろ?って思ったけどそんなでもなかったかなぁ。スウェットの娘のメンタル的な方にいったというか(原作読んでないけど)、前半の派手な感じに比べ、ちゃちゃっと終わった様な印象だったかな。昔の事故の回想シーンの画もなくセリフのみだし(そのセリフにきっかけがあるんだけど。あ、その後のシーンとかぶるからかな?いや、かぶせるパターンもあるか)。
全体的に照明も明るいし、デジタルちっくな画質で詳しい技術的な事や意図は分からないけど世界観と合ってないような、もっとコントラストをつけてもっとジメジメ陰気くさい感じ(スウェットの生暖かい感じや、路地のぬかるんでる感じ)にした方が個人的には好きかもだけど、これはあくまで個人の趣味だけどね。笑ってる人は凄い笑ってたし、ハマる人はハマるんだと思う。

・『乱暴と待機』
・『乱暴と待機』予告篇
・「乱暴と待機」相対性理論と大谷能生 PV

『ぼくのエリ 200歳の少女』

neutronで、すっかり毎月恒例となった『今月の池田』を観に。今月は、カボチャにアクリルでぬり絵の様にして制作した作品が展示されて、、、いるはずなのだが、、、あっれ?!なんでも展示1週間目にして、カビが発生したらしく!店舗から撤去されてしまったようだ。。。『今月の池田』は今回で12回目(丸一年)で皆勤賞だったんだけど、幻の回になってしまった。。。が!なんでも彼のサイトでそのカボチャの腐敗具合、変化を観察中とのこと、『10月の池田』は展示場所をネットに移して展示ちゅうなのだ。鮮やかな色なだけにエグい腐敗具合は分からないけど着実にカタチがとろけ出してますね。今後の経過から目が話せません!!


そして、
京都シネマ
トーマス・アルフレッドソン監督『ぼくのエリ 200歳の少女』を観る。(タイトルの”200歳の少女”って部分は不要だね)20101016.jpg
『ぼくのエリ 200歳の少女』(2008年/スウェーデン/115min)


うん、良かった。始めチラシの印象が良くて、その後予告を観て大体ストーリー分かったけど、全然良かったね。この主人公オスカー(男子)、ビジュアルが凄い可愛いは(ちょっと女子バレーのキム・ヨンギョン系なんよね)。ヴァンパイアもんだけど、ホラーホラーしてたりゴシックゴシックしてなくて良かった。街が大騒ぎになる感じでなくこの主人公2人の切ない感じをメインにしてて、大人じゃなくてこの12歳の子供やから良いんかもね。いっぱい言いたいことあるけどネタバレになるからもどかしいけども。この映画に限らず男子が普通の非力な人間で女子が特殊な能力(戦闘力だったり運動神経良かったり、仕事出来たり的な)があるパターンは切なくてグッとくるは。ラストのプールのとこもゾクッときた。映像的にもかなり好み。森の壁紙はうまいことやったもんだ。DVD出たら欲しいかな。

・『ぼくのエリ 200歳の少女』
・『ぼくのエリ 200歳の少女』Tralier

『秋深き』

深夜にテレビでやってた池田敏春監督『秋深き』を観る。
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『秋深き』(2008年/日本/105min)


出てる人的にあんま引きがなかったけど何となく観る。関西以外(あ、矢嶋智人さんは奈良出身なのか)の人に関西弁をしゃべらすのはかなり賭けだし、ちょっとイントネーションおかしいとこもあるけど、まぁいやらしさはないし大阪っぽい街の話的な感じで観る。大阪が舞台でみんな大阪弁しゃべってると何か「ミナミの帝王」感が何か出るよね。まぁまぁ、良い話なんだけどそこまでグッとはこなかったかな。

・『秋深き』
・『秋深き』予告篇

『シルビアのいる街で』

観ました?昨日の『古代少女隊ドグーンV』第2話。いっぱい小ネタが入ってましたね。大学の先生役で三宅隆太監督も出てたし、ヤラれちゃいましたが。あとは、『ロボゲイシャ』『戦闘少女』を観てたら”あ!”っと思うシーンがいっぱいありましたね。電話帳引き千切るのからカツ丼に、竹中直人さんが演説してた会場も出てきましたね。戦闘少女のイジメっ子役だった和川未優さんやミスロボゲイシャの村田唯さんも出てたし。
そして、ドジちゃん初めて変身しましたね。”初大剣”もついに出た!やっぱ僕はドジちゃん(桃瀬美咲さん)派かな。ドリちゃんもイイけどね。
そして、来週は西村監督回ですよ!西村監督と言えば、前作『古代少女ドグちゃん』の放送前にスポンサーへのプレゼン用に通称『パイロット版ドグちゃん』を製作したところ、これはちょっとマズイぞ!ということで修正されて出来たのが『古代少女ドグちゃん』だったので、その西村監督が地上波に降臨ですよ。どんなことになるのか非常に楽しみですね。


そんなこともありつつ、
みなみ会館
ホセ・ルイス・ゲリン監督『シルビアのいる街で』観る。
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『シルビアのいる街で』(2007年/スペイン=フランス/85min)


おっ、良かった。映像も音も凄いイイね。凄い長回しも多く凄い。
そして、兎に角”音”が凄い。みなみ会館の音響設備が良いってことじゃなく、凄い凝って録音してるんだと思う。街中のあらゆる音が凄いリアル。それこそ本物より本物。映像を観てるんだけど目をつぶった時の様な自分の聴力が凄くアップしたかの様さ錯覚を起こす程だ。例えば人の足音かから自転車、車のタイヤが道路に擦れる音、ニュートラムの音に、噴水や川の音、人の話声から、街中で聴こえてくる音楽まで、凄く立体的に聴こえて中々おもしろい。話はシンプルだし主人公が男前だから成立するのかな。やってることはストーカーだしね。長尺で撮ってて何が起こるでもなくその間や空気感が凄くゆったりしてて心地いい。普通にBGVとして流しっぱなしでも楽しめるは。NHKの『世界ふれあい街歩き』好きな人は好きやと思う。もちろん映画は、街の紹介的な内容ではないし、そこにファンタジー的な要素も入ってきつつするしね。思いがけず新鮮だった。映画館を出ると、やたら人の足音や物音に敏感になってたし、聴力が上がったのかもしれないね。世界がちょっと違って感じられた。

『シルビアのいる街で』
・『シルビアのいる街で』Trailer

『ラッパー慕情』

藤原章監督『ラッパー慕情』をようやく観る。
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『ラッパー慕情』(2003年/日本/93min)


『オカルト』のネットカフェ難民の江野さんの直後に観て、この映画もダメな3人兄弟の話なのでちょっとブルーな気持ちになりつつ。井口監督も出ててあの舌ったらずな感じがおもろい。本編よりも特典で付いてた井口監督のラップが面白過ぎだ。
作品の方はあまり説明がなく、多分こういうことなんやろな的に想像しつつ正直映像的にも技術や編集的にも凄い荒いし、画もつながってない(場面によって髪が伸びたり短くなったり。夜だったのが次の場面で昼でまた次の場面で夜だったり)し、悪く言うとこだわり(映像的な)がないし、良く言うと自由というか自然体なんだろうね。OKラインが凄いゆるいというか、逆にこのクオリティで終始いけるのが凄いし中々ないかもしれない。商業的な作品と言うよりは、ライフワーク的に作られてる感じ。これ用に撮ってない日常の映像素材も入れちゃえ的な自由な感じ。中々他にはないね。

・『ラッパー慕情』
・『ラッパー慕情』予告篇

『オカルト』

白石晃士監督『オカルト』を観る。
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『オカルト』(2008年/日本/110min)


フェイク・ドキュメンタリーということで、最初どういう話か分かるまで集中出来なかったけど、方向や観方が分かってくにつれて引き込まれる。ラストは凄いチープだけど、結末が結末なだけにこれはフィクションですよということを印象づけするためって意味もあるのかもね。吉行由実さんの娘が”サトミ”って名前だったのが『発狂する唇』を思い出したし、狙ってたのかもしれないね。
普通の映画だと、映画側が観客に向かってどや!って感じで球を投げてきて、観客がそれを受けるみたいな感じだけど、フェイク・ドキュメンタリーだとストーリーは監督のさじ加減でこうなって欲しい方にいけるけど、ドキュメンタリー風で被写体を追いかける構造なので監督側も受けて的位置(実際は違うけど)にいる様な不思議な感じだね。うん、おもろかった。

・『オカルト』

・『オカルト』予告篇

『ハード・リベンジ、ミリー ブラッディバトル』

辻本貴則監督『ハード・リベンジ、ミリー ブラッディバトル』を観る。
『ハード・リベンジ、ミリー』の続編ですね。

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『ハード・リベンジ、ミリー ブラッディバトル』(2009年/日本/72min)


おもろかった。尺が長くなった分、ドラマ部分にちょっと遊びが入ってきましたね。水野美紀さんのアクションシーン(前作に続き吹き替えなし!)もさらに凄くなってる。そして、ヌンチャクの両先端が銃になってるヤツのシーンは圧巻ですは。四方八方にいる敵を一気に倒しちゃうし、巻き戻して観ちゃった。あと、長澤奈央さんもこう言うアクション映画にちょいちょい出てますね。普段なんか垢抜けない微妙な位置(世代)にいてるなぁ〜と思ってたけど、ちょっとカワイイなと思った。そんなハル(長澤奈央さん)がある秘密を知ったシーンで腕に鳥肌たってたのが凄かった。っていっても撮影が12月で薄着してたってのもあるけど、画としては成功だね。

あと、西村映造が絡んでる映画のメイキングは大体、西村さんが中心に他のメンバーが映り込んでる感じはよく目にするけど、このメイキングは西村映造NO,2の石野大雅氏(何か黒木の同級生の某バンドの弟さんらしい)がこの現場では先頭に立って色々動いてました。
今作もまだ明かされてない謎も多いし、続編を作る前提の終わらし方なので次が楽しみだ。

・『ハード・リベンジ、ミリー ブラッディバトル』
・『ハード・リベンジ、ミリー ブラッディバトル』予告篇
・『ハード・リベンジ、ミリー ブラッディバトル』特報
・『ハード・リベンジ、ミリー ブラッディバトル』予告(全キャラVer.)