『KG』

T・ジョイ京都木村好克監督『KG』を観る。
『ハイキック★ガール!』でもあり『古代少女隊ドグーンV』ドロちゃんでもある武田梨奈さん主演の実闘カラテアクション映画だ。

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『KG』(2011年/日本/91min)


映画としては、う、うぅ〜〜〜んな感じかもしれないね。
前作『ハイキック★ガール!』西冬彦さんはアクション監督と脚本に回られたとのこと。『ハイキック★ガール!』同様”No!CG・No!ワイヤー・No!スタント”が売りの映画で、その実闘シーンが一番魅せたい感じなので、それ以外の脚本や演出なかはあんま練ってないのかかなり薄っぺらいね。。。敵の設定なんかも子供向け特撮ヒーロー的な幼稚な感じだし。偽物の黒帯を掴まされて10年間なんもせずに、なんで10年後急に探しだすのか?!敵の組織(お金持ってそうな感じなのに)のアジトがなんであんな工場みたいなとこなのか?道場はまだしも、黒帯を奉った神棚とその前の会議室的スペースも工場みたいな空間にあるし、逆にあんな規模の組織なら格闘家以外にも部下がいっぱいいるだろうに、彩夏(武田梨奈)が乗り込んで来て屋上であんなことになってたらもっと”なんだなんだ?”と部下だって出てくるだろうに。
それに、この組織の活動も各国に育て上げた格闘家を送り込んでる的なこれまたマンガか子供向け特撮的な感じ。しかも口で言うだけ(”南米かどっかの軍隊から依頼がきてる”的な)でそのシーンは無し。
描いてる世界観が、”空手は大切なものを守るもの”的な主人公に対し、それ以外の敵の組織や彩夏が出稽古で参加した道場の人間は相手を倒すためのもの、みたいな考え方だったけど、現代の日本(横浜)を舞台にしといて今時そんな考えの人なんておらんやろ?!的な感じだし、なんか美化した感じが古くさいというか小手先な感じだね。

あと、映画館でのバイトのシーンはあるものの、それ以外は横浜の街や港?界隈がちょろっと出るくらいで、あんま現役女子高生(の役)感を感じないし、格闘家以外の登場人物の映らない部分の日常感が全くない。空手をやってることを隠してる人が道着を着て野外で型の稽古をするのはおかしい。とにかく設定に奥行きがない(『ハイキック★ガール!』もそうやったけどね)ね。
ほんで、マンガやアニメ的な演出だな(冒頭主人公以外の倒れてる人らが消えたり、普通の体育館が、急に暗くなったり。雨のシーンも次の瞬間晴れて全部乾いてたり画がつながってない)。マンガ的な演出でも冒頭の映画館でのつかみの格闘シーンはべったべただけどアリかな。最後の堀部圭亮さんのシーンはちょっとギャグっぽかったですね。

でも、あの逆光の様な曇りの様な、カラーだけどモノトーン調な色調は好き。兎に角、実闘カラテを魅せたい映画なのでその部分は良いとしてエンターテイメントの脚本の部分では西冬彦さんは向いてないと思う。まぁ、武田梨奈さんと妹役の飛松陽菜さんで持たしてる感じですな。前作『ハイキック★ガール!』で凄かった杉山綾さん出して欲しかったな。武田梨奈さん実弟の武田一馬さん(似てる)も出てたね。
といいつつ、DVD出たら買うてまうんだろうなぁ〜。
武田梨奈さんといえば、『女忍 KUNOICHI』もチェックせねば!

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