『ゴスロリ処刑人』

みなみ会館小原剛監督『ゴスロリ処刑人』を観る。
そう!特殊造形が西村さんで、VFXが鹿角さんの作品だ。”ゴスロリ”というもの自体にそこまで惹かれないので、普段だったらスルーするかもしれないけど、この2人が関わってるので観に行く。

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『ゴスロリ処刑人』(2010年/日本)


あり!面白かった。もっとヴィジュアル系バンド的なゴシック調なちょっとしんどい感じかなと思ったら、ゴスロリ要素は主人公のユキのキャラ位で、あとはおもっきり日本の泥臭い感じだった。海外を狙ってるであろう過剰な日本文化(餅ついたり、着物着た人が踊ってたり)を入れた、井口監督『片腕マシンガール』以降多く出て来た二番煎じパターンかなと思って観ていくと、そうではない。シナリオも演出もキャラ設定もしっかりしてて、よく練られてる。すぐに鷲掴みにされる。

そして、観る前はこのゴスロリのフリフリ衣装からアクションはそんなに期待してなかたけど、むしろアクションが凄い!っと思ったらこの小原剛監督は元々アクション監督をやってた人で「芸者VS忍者」の監督でもあるじゃないか。そらアクション凄いわけだ。「芸者VS忍者」佃井皆美さんも出てるし、井口・西村監督作品常連の亜紗美さんや紅井ユキヒデさんも出てるよ!
そして、敵キャラがみんな濃い!!どのキャラでもスピンオフが撮れるくらいキャラ設定も役作りも凄い。個人的にお気に入りは”由利ゲラ夫”と”KAMIKAZE”。あとエルちゃんも。このエルちゃん(桃瀬美咲さん)なんだけど、典型的なこってこてのギャルで役作り完璧。良い動きするなと思ってプロフィール観たら特技に”アクション、極真アスリート空手”と書いてある。10月から始まるドグちゃんの新シリーズ『古代少女隊ドグーンV』のドジちゃんってドジっ娘役なんだけど全然イメージが違うからこっちもどうなるか、非常に楽しみですね。あとロケ地の学校がドグちゃんの学校と同じ場所かも?下が緑で上が白の壁が。(調べたら共にデジタルハリウッド大学ってとこっぽい)

普段映画で笑うことってほとんどないけど”KAMIKAZE”は声出して笑ってしまった!それ位キャラが濃い敵の対局にあるのが主人公のユキ(秋山莉奈さん)。クールであまり喜怒哀楽を表情にださない役なので主役だけど控えめというか。その対比が効いてるかな。普段秋山莉奈さん自体には別段グッとこないけど、このクールな感じは良いと思う。
西村さんの作り物も、鹿角さんのVFXも手間のかかってるバージョンだったし、面白かった。もう1回観てもいいし、DVDで出たらこれは買いだは。続編を作れる余地も沢山ある終わらし方だったし。

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