『タクシデルミア』のパールフィ・ジョルジ監督の長編デビュー作『ハックル』を観る。
いや、凄いこれ!!!
ロイ・アンダーソンとシュヴァンクマイエルを足した様な、それに若さが加わったような感じ?画面構成が凄い練られてて気持ちイイ!
ロイ・アンダーソンの『散歩する惑星』もバチバチに構図が決ってて、手前の人から遠くの人、建物、景色まで絵の様にキメキメで、その計算された感が滅茶滅茶気持ち良いんだけど、この『ハックル』は、凄い自然にドキュメンタリーチックにそれをやってて観てて凄い気持ちいい。う〜〜わ!ってなる。さらに人、動物、機械なんかのトリミングの仕方が絶妙で、おもしろいカットをちょいちょい挟んでくる。なので、どのコマを切り取っても全部1枚の写真として成立すると思う。また、カメラワークが凄い。動くものの動線に合わせて凄く計算されてて、それが機械的じゃなく凄いナチュラルに収まる。またほとんどの出演者が現地の人らしく(どんな演出をつけたのか、その現場を見てみたい)、手や顔の汚れとか建物のペンキの剥げ具合、”汚し”具合が作りっぽくなくて凄くイイ。個人的にセットで人工的に作ったキレイな”汚れ”より、こっちの方が断然好きだ。イイ質感出してます。しかも、これが長編デビュー作て!完璧過ぎるにも程がある!
もし、自分が映画監督になろうとしてたら確実に影響受けるだろうね。
これ、ちょっとDVD持っておきたい逸品だなぁ〜。