ロイ・アンダーソン監督の『散歩する惑星』を観る。
この映画は、たまらんは。色味や雰囲気。笑かしたろか!的なガツガツした感じじゃなくて、とぼけた感じというか。ボケて「どや?」的な感じじゃなく、サラッとボケてサラッとはけてくみたいな。知らんオッサンやからいいんだろな。こういう笑らかし方、どストライク!
って部分とは別に!!
構図やパースの付け方がズバ抜けてる!観てて凄く気持ちいい位置に人物や物、建物が配置されてて、その画面内に色んな人が登場してくるタイミングがまた絶妙!例えば、室内で、廊下を挟んで奥の部屋の戸の開き具合から、その隙間にいる人物(姿勢まで)、そのまた奥の窓のそとの景色が、絶妙な位置なのだ。さらに、手前の人は、もちろん大きく映るけど、その死角になってる奥の方で人が出てきたり、滅茶苦茶位置関係やタイミングが計算されてる。面白部分がついついクローズアップされるけど、それ以上に緻密。本当サムイボもんだコレ。なので秒単位でどの画面を切りとっても1枚の写真(ベストタイミングの)として成立する。ただ、画面の奥の方や、あっちゃこっちゃで小技的に色々起こるから、字幕を観てられないのだ。画面を隅々を観てると「あ!字幕観るん、忘れてた!」的な。またその逆も。なので、上げたらきりがないぐらい良いカットてんこ盛りだ。そら、作るのに4年掛かるで〜。
★★★★★『散歩する惑星』Trailer