『パシフィック・リム』

ユナイテッドシネマ大津で、ギレルモ・デル・トロ監督『パシフィック・リム』を観る。スーパーレイトショーの24:45〜回を観たので、空いててイイ感じ。

『パシフィック・リム』(2013年/アメリカ/131min)


うん、おもろかった。
滅茶苦茶お金掛かってるし、滅茶苦茶手間掛かってるね。贅沢に街を壊しまくりの雨降らしまくりの、単純に今の技術ってスゲーのな!って思った。未来の凄いロボなんやけどスタイリッシュにカッコつけた感じでなく、パイロットがコックピット内で、えっほえっほ歩いてる良いもっちゃり感が親しみやすいにゃろね。アニメやマンガ、ゲーム的な分かりやすい設定(べってべたな中国やアジアの表現だったり、各国のパイロットのキャラだったり)、を滅茶苦茶お金をかけて完成度上げて作った感じが、ストレートに楽しめたし、本当にやりたいことを予算惜しまずにやり倒した感じかな。日本の予算では作れないね。

井口昇監督がTwitterで (以下抜粋)
”パシフィックリム、本当に物凄く面白い映画だと思います。予算以上に愛に満ちているとも思います。だけど「こんなシーンを撮りたいけど予算的に断念するしかない」状況が多い日本映画界で作る立場の人間として、新たなハードルを与えられた気がして、楽しんでいるだけではいられませんでした。”

”「こういうシーンを実現出来ないなら、工夫で乗りこえよう」という映画の作り方をしている者として、パシフィックリムは「こんなシーンをやれたら面白いに決まってるじゃないか」という気持ちが常に横切った。今こそ僕ら日本の映画人がこれからどんなアプローチをするか真剣に考えるべきだと思いました”

”本日は脚本直し作業。撮影スケジュールに嵌めるため、長めだった脚本を短くするのです。つまり見せ場の一部を短くしたり、台詞を削っていく仕事です。昨日、沢山要素が詰め込まれたハリウッド大作を見た後にやるので、多少虚しくなるが仕方ない。日本で映画を作るという事は本当にこういう事なのだ。”

”ちなみにロボットものの映画企画はザボーガー以降、何個か出しましたが全然通りませんでした。もちろんパシフィックリム以前の話しです。日本の映画企画はそんな感じです。”

”俺達、日本でジャンル映画を作っている監督は決して右往左往している訳ではない。確実前進し苗が生えない地も耕して来ている!僕の場合は予算100万円のスカトロAVで無理矢理ドラマをやり、マシンガールの制作時は冷たい視線を浴びて作ってきた。その間僅か10年。あと10年あれば逆襲出来る!”


(前後の文脈もあるし、正確な部分は井口監督のTwitterを追って見て下さい。)というわけで、この予算で井口監督に作品を撮ってもらいたいし、観たいは!10年後の逆襲にも期待だ!!
そんなわけで、ちょっと話がそれちゃったけど、本編はギレルモ・デル・トロ監督の日本の特撮やアニメなんかへの敬意を感じる部分も多く、日本人的にも嬉しいというか誇らしいというか。単純明快に楽しめました。

・『パシフィック・リム』公式サイト
・『パシフィック・リム』Trailer