『聴こえてる、ふりをしただけ』『tarpaulin』

京都みなみ会館で、今泉かおり監督『聴こえてる、ふりをしただけ』を観る。
今泉力哉監督の奥さんですね。

『聴こえてる、ふりをしただけ』(2012年/日本/99min)


ええ話やったね。カメラアングルも終始子供の目線の高さで、なんかその画が新鮮だったし、大人目線で撮ったのでなく、ちゃんと出演してる子供らの高さまで降りて行って撮ってる印象だった(小手先でなく)。子供らもイイ演技してたし。これ、子供に観せてもいいかもしれない。道徳の授業(←今もあるのか知らないけど)なんかで。クラスの何人に響くと思うし、個人的にも子供の頃に道徳の時間に視聴覚室で観た映像とかあって結構残るもんね。で、それが子供向けに特化した作りでなく大人が観てもイイ感じだし。今泉かおり監督作品、今回始めてみたのでどういう作風か全く知らずに観たけど、次期作品も注目ですね。

・『聴こえてる、ふりをしただけ』オフィシャルサイト
・『聴こえてる、ふりをしただけ』予告篇(ディレクターズカット版)


つづいて、旦那の方。

『tarpaulin』(2012年/日本/28min)


今泉力哉監督『こっぴどい猫』のスピンオフ。『こっぴどい猫』に出て来る夫婦の話。28分ワンカットで撮られた作品なんだけど、何テイク目なのかわからないけど、冒頭からすでに日が暮れそうで暗い画面。最後は暗過ぎて正直成功してるとは言いがたいけど、あの面倒臭い性格の夫婦が、最後は(暗さのせいで)表情もわからずシルエットだけになって良い話っぽくなるし、そこを狙ってるのかもしれないね。”フェス”ネタもちゃんと活きてくるし。最後の場面は明るい昼間過ぎても変な感じだろうし。ギリギリ夕方を狙ってたのかもしれない。(ちょっとその演出は上手くいってないけど)難しいんやろうけど。なんかMOOSIC LABの作品の1本に入ってそうな作品かな。

・『tarpaulin』予告篇