時間的にちょっと余裕が出来たのでカフェ閉店後、レイトショー映画を観に”五重塔の見える映画館”みなみ会館までチャリで行く。夜はちょっと肌寒い。で、気になってた映画『変態村』っていう、ようそんな名前付けたなぁ〜って映画を観る。フランス=ベルギー=ルクセンブルグ合作の映画。簡単に言うと、一人の人間が変な村に迷い込んで、えらいめに合わされる話。スティーブン・キングの『ミザリー』の監禁されてた人が外に逃げ出したら外の人間も全員狂ってた感じ?ちょっと漫画太郎的センスやG★MENSの爆弾コント的匂いもする。(笑かそうとしてじゃなく真剣にやってるとこが。コワ過ぎて笑けました。)詳しいストーリーはHPで見て下さい。
『変態村』
宣伝文句的に、ギャスパー・ノエ『カルネ』とかが例に挙げられてたので、ちょい重めかなと思ってたらそんなこともなく、許容範囲の不快感?納得のいく不快感というか、どういったらいいかわからないけど、とことん変態に作ろうと思えば無茶しまくればいいんやろうけど、これはあんま狂った感じを押し付けてくるわけでもないし、気をてらったり奇抜な事やったモン勝ち的な感じでなく、ほどよい変態感。監督は冷静に変態を撮ってる感じ。逆にそっちの方がド変態だ。というよりも、『変態村』ってのは日本の配給会社が付けたわけで、原題は”Calvaire”=受難ってことらしいから、監督自身は変態の村を撮ってやろ〜って魂胆がないからだろうから、ヤラしさがないのか。逆に邦画で『変態村』ってタイトルで映画を撮ったら多分胡散臭い変態を強調したような寒ぶいことになりそうだが。主人公の一人だけが(現実社会一般にいう)正常で、それ以外の登場人物全員が狂ってました。ほんと、リアルな恐さ。変態の人は自分のことを変態だなんて思ってないわけで、例えば10人中1人が(現実社会一般にいう)正常で9人が変態やったら、その変態9人が正常で、1人の正常だと思ってた人が変態になるのかな。正常と変態の立場が入れ代わった瞬間を観る。真剣に変態で笑けます。もう、何が変態で何が正常か分からなくなります。最初を除いて泥だれけのおっさんしか出てきません。おっさんが集まってこれ撮ってると思うと面白いです。。この映画観終ったあと「こら、変態村やは!」と思いましたね。上手いこと名前付けたもんだ。大仁田が自分で”邪道”って言うてるみたいなモンでしょうか?あまり内容を深く言えないけど、観た人いたら話したい感じ。まぁまぁ面白かったです。面白くても、もう一回観るのは労力的にしんどいって映画あるけど、これはもう一回観れますね。帰り道ずっと映画内のコワイ曲がリフレインで流れてました。
”変態村”
2006/5/16 火曜日