あなた知ってる?”ハマのメリーさん”
『ヨコハマメリー』を観に行く。中村高寛監督の舞台挨拶付きだ。ちなみに先日観た『靖国 YASUKUNI』では助監督をされている。映画の雰囲気から結構歳いった人なのかと思ったら33歳とのことでビックリした。
”メリーさん”っていうのは、横浜に実在したひとりの娼婦。横浜では誰でも知ってる有名な人だったみたいだが、誰もその素性を知らないという都市伝説的な人らしい。そのメリーさんを取り巻く人たちのドキュメンタリー。
構成が凄く上手い。溜めて、溜めて、溜めて、溜めてのラスト!的なね。
例えるなら、「野球狂の詩」の水原勇気のドリームボール的な感じ?
ドリームボールは本当にあるの?ないの?みたいなね。
ラストは、「おおおおぉぉぉぉっっっ!!!!」ってなりましたよ。
上映後、監督の話をいっぱい聞けたのだが、リサーチに2年、撮影に5年掛かってるそう。しかもドキュメンタリーなので、絶対こうなって欲しいってラストになるとは限らないし、20代のほとんどを捧げたそうだ。そういう意味では最後、良い方に奇跡が起こった感じがする。メリーさんを取り巻く色々な人物のインタビューも、みんな心を開いてるし、一番メリーさんのことを知ってたシャンソン歌手の元次郎さんという人がいるのだが、監督はその人の家の近所にまで引っ越したそうだし、本当、アーティストだなぁ〜って思った。こんだけみっちり突き詰めて、最後良いゴールを経験した人なので話に厚みがあって深い。制作意図や色んな撮影秘話が聞けて、こういう機会はイイね〜。