パスカル・ロジェ監督『マーターズ』を観る。
『マーターズ』(2007年/フランス・カナダ合作)
凄いらしいとは聞いてたけど、なるほどきっついなこりゃ。
詳しいストーリーやタイトルの意味なんかを知らずに観たので、全く先が読めなくて、これ完全に無理やん的な状況だったんだけど、ああ、そうなりますか〜的な感じで、引き込まれる。(もちろん現実でのこういう事は肯定しないよ)
しかも、精神的にも肉体的にも痛いんだけど、急に何かが飛び出してきたり的(「屋敷女」とか)な瞬発的に防御しながら観ないといけない感じでなく、じわじわヒドい(不条理な)事をしてくるので、視覚的に観れちゃう(観せつけられちゃう)というか。
精神的な追い込みようも絶望的なんだけど、後半急に音楽が変わって開眼したような?人間の極限を超えてしまったような演出がキレイに?描いてて、脳が混乱し不思議な感覚になる。ヤバいことはヤバいんだけど、未体験な感じなので思ったほど気持ちが落ちなかった。とは言え、あんまホラーやスプラッターなんか痛いのは得意ではないし、現実社会ではそんなの観たくはないですよ。映画としては良く出来ていると思う。
そして、観終わってコメンタリーを観ると、バタリアンズ(井口昇監督・山口雄大監督)+清水崇監督だったので、何とか救われた。個人的にバタリアンズは雄大監督の方がよくしゃべる(井口監督が遠慮してるような?)ので、あんま好きくない。井口監督と清水崇監督で聴きたかったかな。